ホームセンター経営妄想録

Eve & Sou/明星ギャラクティカ

 

最近は、「自分が店を開くなら…」という妄想をしている。こういうのって、「お店って何屋さん?ケーキ屋さん?それとも、CDショップとか?」みたいな展開がありがちだが、私の妄想設定はホームセンターです。理由は、そりゃもうなんでもあるからです。色んなコーナーを沢山作ってさ、そこで私は本とCDを売りたい。映画のDVDとかでも良い。

要約すると、私はホムセンを経営し、なおかつそこで好きな作品を売りたい。

 

この間、ブックオフバザール(ブックオフだけど本以外にも服とかアウトドア商品とか幅広く扱ってるおもしろ屋)に行った。そこでアウトドアコーナーをうろついてたら、ありました。「旅のラゴス」が。

 

旅のラゴス(新潮文庫)

旅のラゴス(新潮文庫)

 

 

時をかける少女」で有名な筒井康隆の小説だ。いやあこれが面白い。めちゃくちゃ旅。表紙も旅感があっていいなあ。旅行じゃなくて、旅。旅行と旅ってなんか違う。なんだろうなあ。いつか言語化したいもんだ。個人的には、帰る日が決まってないのが旅です。なんか、ぽくね?

私はなんで「旅のラゴス」を購入したんだろう。答えはシンプル。 アウトドアコーナーに並んでいたからだ。ちなみに、「ゆるキャン△」の漫画も置いてありました。

 

という事があり、現在ホムセン経営妄想が加速している。

以下は妄想記録なので、読まなくてもいいと思う。

 

【実録妄想 ホームセンターづくり編】

・ベビー用品コーナー(おむつ・おもちゃなど)

小説「さよなら、ベイビー」里見蘭

見知らぬ赤ん坊の育児を任される引きこもりニート青年の話。あまり内容を覚えていないのだが(コラ)、面白かったことは覚えている。育児シーンが「楽しい!^^」よりも、「しんどい!」なのがリアル。ニート青年が赤ん坊に愛情を抱いていく、美しい話。あと確か超序盤でお父さんが突然死する。

さよなら、ベイビー (新潮文庫)

さよなら、ベイビー (新潮文庫)

  • 作者:里見 蘭
  • 発売日: 2013/07/27
  • メディア: 文庫
 

 

・キッチン用品コーナー(洗剤とかスポンジとか)

小説「キッチン」よしもとばなな

主人公がキッチン好きのために、このタイトル。キッチンコーナー採用。テーマは死と愛。重苦しい話なのに、読んでいて全然苦にならない文章に脱帽せざるを得ない、ばなな先生。幸せなシーンも悲しいシーンも、すべてがぬるま湯のようにすんなり入ってくる。カツ丼が食べたい。

キッチン

キッチン

 

 

 

・お弁当用品コーナー(弁当箱とか、おかずを小分けにするカップとか)

小説「我が家の問題」奥田英雄

奥田英雄は家族の描写が非常に上手。また、小説を読んでいるとたまに起こる、【女主人公に共感できなくて、作者を調べたら男だった】といった、主人公と作者の性別の壁問題に関して、奥田英雄は一切それを感じさせない。ましてや、どのキャラクターに対しても非常に共感できることが多い。

話が逸れた。お弁当。「我が家の問題」に収録されてる「ハズバンド」では落ち込んでいる家族をお弁当作りで元気づける話がある。シンプルだけど、とっても良い。

我が家の問題 (集英社文庫)

我が家の問題 (集英社文庫)

  • 作者:奥田 英朗
  • 発売日: 2014/06/25
  • メディア: 文庫
 

 

・参考書コーナー(ホムセンに参考書ねえだろ)

小説「博士の愛した数式小川洋子

以前、中学生向け国語テキストに掲載されているのを見つけた。80分しか記憶のもたない博士に対して前日の話題を振ってしまった家政婦「私」。もしかしたら私は、初歩的なミスではなく、致命的なミスをしてしまったんじゃないか。と悩むシーンが出題されていた。

博士の愛した数式 (新潮文庫)

博士の愛した数式 (新潮文庫)

 

 

 

・大学入試過去問コーナー

小説「早稲女、女、男」柚木麻子

早稲田とか学習院とか慶応とか青山学院とか日本女子大とか、いろんな大学に通う女の子の短編集。大学の色が出て面白い、が、もちろんフィクションとして楽しむべし。

柚木麻子の恋愛小説が好きだ。どこが好きなんだろうと考えたのですが、恐らく、女が変な所に弱くて、変な所に強いところだと思う。リアル。女の子ってそうだよね。

私は京都の大学に通っていたんだが、正直めちゃくちゃ書いてほしい。京都版、書いてください。

早稲女、女、男 (祥伝社文庫)

早稲女、女、男 (祥伝社文庫)

 

 

 

 

・食材コーナー(真っ白の理念ワンピース着て毎週末は無印に行く女が好きそうな、無添加系の食材置いてるとこ)

小説

「家日和」奥田英雄

「きみはポラリス三浦しをん

ここにきて2冊。どちらも短編集だが、共通して「彼女もしくは妻が“ロハス”にハマって振り回される男」の話がある。そしてどちらも実に面白い(湯川)。特に、「きみはポラリス」に関しては何周もした本なので思い入れが深い。ポラリスは確か北極星のことなので、天体観測コーナーに置くのも良い。

きみはポラリス (新潮文庫)

きみはポラリス (新潮文庫)

 

 

 

 

・家電コーナー(オーブントースターに添えて)

ドキュメンタリー書「ゼロからトースターを作ってみた結果」トーマス トウェイツ

表紙がどろどろの“ナニカ”で「どうした?」から読書が始まる。「人間の進歩ってすげえよ」と、「100均に並んでる商品も、自分がゼロから作るとなると、莫大なお金がかかるんだよなあ」を感じられる。とりあえずすげえ。

 

 

・入口の横にある宝くじ売り場

映画「あなたに降る夢」主演:ニコラス・ケイジ

400万ドルの宝くじが当たる話。世界にイライラしたら見よう。「案外この世は悪くねえな」と思える。

あなたに降る夢 (字幕版)

あなたに降る夢 (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

 

まだまだ書きたいけど一旦このくらいでやめる。

昔どこかで読んだんだが、本を購入するときって、もうその購入の時点から読書は始まってるんだよなーって。どこで買ったかとかどんな気持ちで買ったかとか、そういう出会いも読後感に含まれる。表紙や帯・裏表紙のあらすじを眺めるのも読書の一つ。タイトルにビビっときてしまった時も、その時点で読書は始まってる。

そう考えると、本を売るときの陳列にこだわるのは、なかなか奥が深くて楽しいのかもしれない。私は今回、小説メインで考えたけど、他にもいろいろ想像を膨らませたい。

 

evening cinema/ネオンサインが呼んでる

See you. 

 

 

追記

相変わらず誤字があった。リネンワンピースって打つところを理念ワンピースって打ってた。おもろいのでそのままにしとく。